2016年8月11日木曜日

第7回シンポジウム「高野山とデジタルアーカイブ―これまでと今後の課題―」

高野山には、多くの有形文化財をはじめ、無形文化財、生活知を有しているが、その公開や発信については遅れている。本シンポジウムでは、デジタル絵図研究会の取り組みを中心として、デジタルアーカイブの可能性について考える。
藤吉氏は、高野山大学所蔵の高野山古地図をデジタル化、ネット公開をきっかけに2005年に発足したデジタル絵図研究会(略称・えずけん)の10年間の活動を振り返る。森氏は、高野山の情報発信を目的としたアプリ「高野山ナビ」の紹介と、アプリへの情報の蓄積や更新方法案について報告する。武田氏は、「高野山ナビ」利用者の感性や興味を脳計測によりとらえて、利用者に最も適した画像や音楽を提供する方法を提案する。

日 時:8月26日(金) 13:00~16:40
会 場:高野山大学第三会議室
プログラム
13:00~13:10 趣旨説明
13:10~14:40 藤吉圭二(追手門学院大学教授)
えずけんのこれまで
13:40~14:20 森 真幸(京都工芸繊維大学助教)
モバイルアプリを中心とした高野山情報の発信と構築
14:20~15:00 武田昌一(東京都市大学客員教授)
あつらえ型「高野山ナビ」の提案
〈休  憩〉
15:10~16:40 ディスカッション

参加無料・当日参加歓迎

主 催:高野文化圏研究会
共 催:デジタル絵図研究会
連絡先:〒648-0211
和歌山県伊都郡高野町高野山 高野山大学 森本研究室
Tel: E-mail:morimoto@koyasan-u.ac.jp
URL:http://koyabunkaken.blogspot.jp/



2015年11月1日日曜日

シンポジウム「高野山における人口維持システム」

比較家族史学会秋季研究大会

【日 時】2015年11月14日(土)
【会 場】高野山大学校舎A棟2階 第三会議室
(和歌山県伊都郡高野町高野山385)
【参加費・申込み】無料・事前申込不要
【プログラム】
10:30~10:40会長挨拶 森 謙二(茨城キリスト教大学)
10:40~10:50高野山大学挨拶 藤田光寛(高野山大学学長)
10:50~11:30自由報告 司会:小池 誠(桃山学院大学)
  胡 源源(神戸大学大学院)
  「日本に結婚移住した外国人妻と母国のトランスナショナル
  なつながり」
11:30~12:40 休憩
12:40~16:30ミニ・シンポジウム
「高野山における人口維持システム」
 12:40~12:50
   森本一彦(高野山大学)趣旨説明
 12:50~13:20
   山口文章(高野山真言宗山林部長・総長公室長)     
  「高野山の歴史」
 13:20~13:50
   芦田裕介(宮崎大学)
  「高野山周辺の空き家からみる人口維持システムの変容」
 13:50~14:20
   島津良子(奈良女子大学)
   「女人禁制の解除過程‐境内地から地域社会へ」
 14:20~14:50
   森本一彦(高野山大学)
 「前近代における僧侶の移動―金剛峯寺析負輯を中心として」
14:50~15:00 休憩
15:00~16:30 討論
16:30~16:40 副会長挨拶

【ミニ・シンポジウム趣旨】
 明治5年まで、高野山は女人禁制であり、出生率ゼロの社会であった。高野山で語られてきた石童丸物語は、父を探して高野山に登ってきた子に対して、出家した父であることを告げず、子弟関係を貫くという話である。これは高野山には親子関係が存在せず、子弟関係に一元化されていたことを示している。女性が居住しておらず、家族も存在しなかった高野山には、夫婦関係や親子関係が存在しなかったのである。ケアなど家族が担うと考えられてきたものは、すべて子弟関係によって行われたいと考えられる。このような特殊な状況にあった高野山がどのように維持されてきたのかを考えることを通して、我々が抱いてきた家族イメージを再構築できるのはないかと考える。
 山口文章は、本テーマの前提である高野山の歴史について報告をしていただく。さらに、芦田裕介は、増加する空き家を通して、少子高齢化の影響を受けて、消滅自治体と呼ばれる高野山周辺の地域の現状を明らかにするとともに、戦後の人口動態と重ねることによって現在の問題を浮き彫りにしていただく。島津良子は、近代における女人禁制の解除過程について報告いただくことによって、僧侶の修行の場であった境内地が家族を形成する一般住民が住む地域社会へと変貌していく様相を明らかにする。森本一彦は、『金剛峯寺析負輯』を使用して、前近代における高野山の人口移動を通して、女人禁制下の維持システムの実態を報告する。
 本シンポジウムでは、高野山の人口変動を現在から遡って検討することによって、単線的な歴史像にとらわれず、地域の人口減少についてさまざまな可能性を考えることを目的としている。

【会場アクセス】
 http://www.koyasan-u.ac.jp/info/access/
 南海高野線高野山駅より南海りんかんバスで千手院橋下車徒歩4分

2015年8月18日火曜日

第13回ワークショップ

日 時:8月31日(月)19:00~
会 場:旧喫茶店 樹林(金剛峯寺駐車場東側すぐ、西利隣り)
報告者:島津良子先生(奈良女子大学講師)
タイトル:高野山の女人禁制
内 容:高野山の女人禁制は、法律的には明治5年に解除されましたが、実際には段階的な解除され、全面に解除されたのは日露戦争ころでした。その経緯と、どのような意味を持っていたのかを、高野町史の近代史を担当された島津良子先生にお話をしていただきます。
参加無料・事前申し込み不要


2015年7月25日土曜日

第12回ワークショップ

日 時:8月3日(月)19:00~
会 場:旧喫茶店 樹林(金剛峯寺駐車場東側すぐ、西利隣り)
報告者:芦田裕介先生(日本学術振興会特別研究員・高野山大学密教文化研究所受託研究員)
タイトル:高野山周辺における空き家の現状
内 容:人口減少の中で高野山およびその周辺には多くの空家ができている。近年空家の問題が大きな話題になっており、治安維持や景観などの問題からも議論が起こっている。消滅自治体とされる高野町で調査を行っている芦田先生から現状についてお話をいただく。
参加無料・事前申し込み不要


2015年5月20日水曜日

第11回ワークショップ

日 時:5月25日(月)19:00~
会 場:旧喫茶店 樹林(金剛峯寺駐車場東側すぐ、西利隣り)
報告者:ドゥアンチャイ先生(タイ・タマサート大学准教授)
話 題:「熊野古道の地域活性化-熊野市と高野町の比較
内 容:学術振興会の招聘で京都大学に来れているドゥアンチャイ先生が、5月6日から今月末まで高野山に滞在されて、開創1200年の法会を調査されています。今回は、熊野古道の観光についての事例を報告いただくとともに、高野町との比較をしていただく予定です。ディスカッションにおいては、タイの観光についても質問したいと思います。
参加無料・事前申し込み不要


2015年4月16日木曜日

第10回ワークショップ

日 時:4月27日(月)19:00~
会 場:旧喫茶店 樹林(金剛峯寺駐車場東側すぐ、西利隣り)
報告者:高橋寛治(地域プランナー)
話 題:「もっと活かそう高野文化圏の可能性

2015年3月24日火曜日

「高野文化圏研究会報告書2014年度」

「高野文化圏研究会報告書2014年度」を刊行しました。希望される方はメールにてご一報ください。着払いにて送付いたします。
email:econan@pk.highway.ne.jp


内容

第4回シンポジウム「高野山を支えた人々――石塔を建立した戦国大名―」
      木下浩良(高野山大学)「高野山奥之院に見る戦国武将の石塔」
      丸島和洋(国文学研究資料館)「高野山子院と東国大名」
      全体討論

第5回シンポジウム「地域・学校・それから…――「教育」の可能性を問う―」
      鞍雄介(りら創造芸術高等専修学校)
        「地域に学ぶ芸術学校の挑戦―芸術学校「りら」の概要―」
      坂口悠・小野田円香・柴田華帆(りら創造芸術高等専修学校)
        「地域に学ぶ芸術学校の挑戦―真国川流域の納豆調査を中心として―」
      森田次朗(中京大学)
        「学校/非学校の境界から考える
            ―フリースクールの実践からみた「教育」の限界と可能性―」
      全体討論

寄稿論文
      坂口 悠・小野田円香・柴田華帆・鞍 雄介(りら創造芸術高等専修学校)
        「真国川流域の納豆文化」